600万円の相続対策がある養子縁組の隠れたデメリット

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相続税対策でよく見かけるのが養子縁組です。

養子縁組は相続税の計算では、相続財産を減らす効果があります。

単純に1人を養子縁組した場合は、基礎控除額が600万円増え、相続対策になります。

しかし、養子縁組は相続税の計算に対するメリットの反面、遺産分割協議がまとまらない原因にもなります。

そこで、養子縁組による相続対策のメリットとデメリットを紹介します。

※この記事は、2015年11月時点の相続税法に基づいて書いています。
※その後の改正に対応する場合のみ、追記として記載します。

養子縁組による法定相続人の増加

養子縁組をするということは、相続人が増えるということです。

相続税の計算では、法定相続人の数を計算要素にしたものがいくつかあります。

法定相続人が増えるほど、相続税の計算では有利になります。

そのため、養子縁組を利用して相続対策をすることができます。

法定相続人の数を計算要素にする相続税の具体例

相続税の基礎控除額

相続税の基礎控除額・・・3,000万円+600万円×法定相続人の数

法定相続人が一人増えると600万円の基礎控除額が増えます。

生命保険金、死亡退職金の非課税金額

生命保険金の非課税金額・・・500万円×法定相続人の数

法定相続人が一人増えると500万円の非課税金額が増えます。

相続税の総額の計算

法定相続人が増えると、一人あたりの取得財産が減るため相続税の税率が低くなります。

※相続税は累進課税のため、一人あたりの税率が下がる

相続税計算上の養子縁組の人数制限

相続税の計算では、メリットのある養子縁組ですが、無制限に養子縁組して相続税を回避することもできます。

そこで、相続税の計算では、法定相続人に含める養子の数が制限されています。

ただし、これは相続税の計算上の話なので、養子自体の人数制限ではありません。

  • 被相続人に実子がいる場合・・・養子は1人まで
  • 被相続人に実子がいない場合・・・養子は2人まで

また、税務署長は、養子の数を法定相続人の数に含めることが、相続税の負担を不当に減少させると認めるときは、養子の数を法定相続人の数に含めないことができます。

実子とみなされる養子

法定相続人の数に含まれる養子の数には制限がありますが、次の場合は、すべて法定相続人の数に含まれます。

  • 被相続人と特別養子縁組をしている場合
  • 被相続人の配偶者の実子で、被相続人の養子となっている場合
  • 被相続人と配偶者の結婚前に特別養子縁組によりその配偶者の養子となっていた人で、被相続人と配偶者の結婚後に被相続人の養子となった場合
  • 被相続人の実の子供、養子又は直系卑属が既に死亡しているか、相続権を失ったため、その子供などに代わって相続人となった直系卑属。なお、直系卑属とは子供や孫のこと

養子縁組によるデメリット

相続税上のメリットが大きい養子縁組ですが、デメリットも当然あります。

  • 長男のお嫁さんを養子縁組したことで、兄弟間で不公平感が生まれる。
  • 孫を養子縁組したのに、財産を相続させない遺言書により、孫に遺留分の減殺請求を起こされた。
  • 子供のお嫁さんを相続税対策で養子縁組したのに、離婚してしまった。
    離婚率の増加により養子縁組の解消の手続きをする手間が生じるケースがあります。

養子縁組の背景

養子縁組ができたのは、家父長制度で家を継ぐ子供が必要との観点からできた制度でした。

その後、戦争孤児など親のいない子供のための制度として特別養子縁組ができました。

それが、いつしか相続税対策で使われるようになり、それがトラブルに発展するケースも生じ始めました。

そこで養子縁組をするには、相当の検討が必要です。

相続対策だけで養子縁組をするには、リスクが有ることも考慮しましょう。

まとめ

相続税法上の養子縁組のメリットとデメリットをまとめました。

安易な相続税対策での養子縁組はトラブルの火種を含んでいることを考慮しておいてください。

養子縁組を考慮するには、まずは、自分の相続人を確認しなければなりません。

一度、戸籍謄本で確認してはいかがでしょうか。戸籍謄本は、本人だと市区町村の窓口で簡単に請求できます。※第三者だと委任状が必要

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