相続対策としての不動産投資の4つのメリットとデメリット

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最近の相続税の改正を受けて不動産投資セミナーが活況というニュースを見ました。

アパート・マンションなどを購入して人に貸すことで相続税対策をしようとするものです。

しかし、具体的にどのよう理由で相続対策になっているか分からない人もいるのではないでしょうか。

そこで、相続税対策としての不動産投資について紹介します。

なお、この記事は2015年11月時点の法律によって書いています。

相続対策としての不動産投資のポイント

相続対策としての不動産投資のポイントは、次の4つです。

  1. 現金と不動産で、採用する時価が違う
  2. 現金と不動産で、相続税の評価方法が違う
  3. 小規模宅地等の特例で、評価額を下げられる
  4. アパートローンは債務控除が可能

現金と不動産で、採用する時価が違う

相続税の計算では、現金は相続開始時点の残高が評価額になりますが、土地は路線価が基準になります。

※路線価がない道路に面している場合は、固定資産税評価額が基準にになります。

路線価は国税庁が毎年7月1日に発表する時価で、市場の取引価格の7割から8割と言われています。

つまり、現金で保有しているよりも、不動産で保有している方が2割から3割お得ということになります。

現金と不動産で、相続税の評価方法が違う

相続税の計算では、現金は先述とおり残高で評価しますが、

不動産については、貸している土地や建物は、自分で自由に借地権や借家権を使えない分低く評価することになります。

土地については、借地権割合(住宅地で30%から40%)を減額し、建物については借家権割合(30%)を減額します。

※借地権割合は、場所によって変動します。
※上記の割合は、国税庁の路線価図から住所表示を手がかりに探すことができます。

ただし、実際にはアパートについては賃貸割合も考慮するため、空き家が多くなるほど評価額も上がります。(詳しくは、下記「空き家リスク」を参照)

小規模宅地等の特例で、評価額を下げられる

相続税の計算では、自宅や店舗など生活に必要な土地については、評価額から一定の減額ができます。

賃貸用の土地については、200㎡まで50%減額されます。(2015年11月時点)

(例)400㎡で5,000万円の評価額のアパートの場合
→1,250万円(5,000万円✕200㎡/400㎡✕50%)の評価減

なお、今回は一般的なアパート経営による相続対策の解説ですが、同族会社に貸している場合は減額割合が変わりますので、ご注意下さい。

アパートローンは債務控除が可能

相続税の計算では、相続開始時点の借入金などの債務は相続財産から控除することができます。

アパートを取得するにあたって借入をした場合は、亡くなった時点の借入残高は債務控除の対象です。

相続対策としての不動産投資(賃貸物件)のリスク

相続対策としての賃貸物件のメリットを紹介しましたが、今度は逆にデメリットとして次の4つを紹介します。

紹介するものは、当たり前のことなので目新しくありませんが、メリットばかりに注目すると見えなくなってしまうため、あえて紹介します。

  1. 空き家リスク
  2. アパートローンの返済リスク
  3. 賃貸物件の管理リスク
  4. 相続財産の分割リスク

[空き家リスク]空き家が多いほど減額割合が下がる

相続税の計算では、貸家と貸家の土地の評価額には、賃貸割合を考慮します。

  • 貸家・・・評価額✕(1-30%✕賃貸割合

  • 貸家の土地・・・評価額✕(1-借地権割合✕賃貸割合

減額割合に賃貸割合を考慮するため、空室が多いほど、減額割合が低くなり評価額が上がります。

ただし、次の場合については、一時的な空室に過ぎないとして、賃貸していたと認められます。

  • 各独立部分が課税時期前に継続的に賃貸されてきた
  • 賃借人の退去後速やかに新たな賃借人の募集が行われ、空室の期間中、他の用途に供されていないこと
  • 空室の期間が、課税時期の前後の例えば1か月程度であるなど、一時的な期間であること
  • 課税時期後の賃貸が一時的なものではないこと

[返済リスク]借入をして賃貸物件を購入する場合

相続税対策としてのアパート経営は、アパートローンを債務控除として使える点がありますが、

アパートに空室が多い場合は、毎月の返済が大変になります。

アパート経営は、相続対策だけではなく、採算性も検討しなければなりません。

なお、アパートを購入資金として、手持ち預金を使うか借り入れをするかという問題がありますが、相続税の節税効果としてはどちらも同じです。

預金というプラスの財産を減らすか、借入というマイナスの財産を増やすかの違いなので、効果は変わりません。

注意するとすれば、納税資金の不足と利息の支払いの影響は考慮しなければなりません。

[管理リスク]アパート経営に伴う事務負担と管理負担

アパート経営をするということは、それに伴う事務負担も発生します。

家賃の回収や、建物の補修管理、確定申告など税金関係など、いろいろな事務負担が生じます。

不動産会社や会計事務所にお願いするとしても、丸投げできるわけではなく、ある程度は自分で努力する必要があります。

なお、不動産投資によって新しく税金を納める事になります。主なものは、固定資産税、不動産取得税、登録免許税、消費税、所得税、印紙税などです。詳しくは、不動産ジャパンさんの「住まいを貸すときの税金」が分かりやすく説明しています。

[分割リスク]不動産は分割しにく財産

相続財産を分割の柔軟さで見た時に、固定資産の分割の難しさがリスクとなります。

相続人が複数いる場合、預金だと金額で分割できますが、土地や建物の場合は簡単にはいきません。

共有名義にすることも可能ですが、不動産所得を分割して確定申告する必要が出てきますし、

売却する場合も共有者全員の承諾をとらなければなりません。

まとめ

アパート・マンション経営には、相続税の計算上のメリットがあります。

しかし、デメリットも検討した上で実行しなければなりません。

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