未成年者や障害者が相続人になった場合の相続税の手続と計算

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相続税の遺産分割協議や税額計算では、相続人が未成年者や障害者である場合は、通常と少し違ってきます。

相続税の計算では、未成年者や障害者には、一定の税額控除があります。

また分割協議では、未成年者や障害者の署名押印に、代理人が必要になる可能性があります。

これらを知らないと、手続きが遅れてしまったり、特例を受け忘れてしまうことになります。

そこで、相続人が未成年者や障害者の場合の注意すべきポイントをまとめました。

特別代理人の選任

相続人に未成年者や障害者がいる場合は、遺産分割協議で特別代理人の選任が必要な場合があります。

未成年者や胎児がいる場合

相続人に未成年者がいる場合は、原則として親権者が遺産分割協議に参加します。

しかし、その親権者も相続人の場合は、お互いの利益が相反してしまうため、家庭裁判所に申し立てして特別代理人を選任します。

なお、胎児も相続税の申告書の提出期限までに出生すれば、相続人となるため、特別代理人の選任が必要になる可能性があります。

障害者がいる場合

障害者のうち、判断能力に問題なければ、遺産分割協議に参加できます。

しかし、認知症などで判断能力に問題がある場合は、その人に後見人がいれば、後見人が本人に代わって遺産分割協議に参加します。

後見人も相続人である場合は、やはり利益相反となるため、特別代理人を選任します。

特別代理人の申立て特別代理人の選任手続き

特別代理人の選任は、家庭裁判所に申し立てすることになります。

[参考ページ]

「特別代理人の選任」

引用│家庭裁判所ホームページ

特別代理人の候補者は、利害関係者でなければ問題ありませんが、信頼できる人にお願いしましょう。

たとえば、相続人が未成年者の子供の場合は、祖父母は相続人でないため、利害関係者に該当しません。

特別代理人の申立書(記載例)※家庭裁判所のホームページの抜粋
特別代理人の申立書(記載例)

改正で拡大した未成年者控除と障害者控除

未成年者と障害者は、相続税の計算では、一定の税額控除ができます。

未成年者控除

相続人が20歳未満である場合は、相続税額から一定の控除が受けられます。(詳しくは、こちら

控除額の基礎となる金額が、平成27年以降の相続については、6万円から10万円に改定されました。

未成年者控除=10万円✕(20歳-相続した時の年齢)

※15歳9ヶ月など端数がある場合は、9ヶ月の部分は切り捨てて15歳で計算します。
※相続税額から控除しきれない場合は、扶養義務者の相続税額から控除します。

障害者控除

相続人が障害者の場合は、相続税額から一定の控除が受けられます。(詳しくは、こちら

控除額の基礎となる金額が、平成27年以降の相続については、次のとおりに改定されました。
一般障害者 6万円から10万円へ拡大
特別障害者 12万円から20万円へ拡大

一般障害者 控除額=10万円✕(85歳-相続した時の年齢)
特別障害者 控除額=20万円✕(85歳-相続した時の年齢)

※15歳9ヶ月など端数がある場合は、9ヶ月の部分は切り捨てて15歳で計算します。
※相続税額から控除しきれない場合は、扶養義務者の相続税額から控除します。

障害者とは

障害者の区分は、国税庁では、次のように示しています。

実際には、判断がつかないことも多いため、税務署に確認する必要があります。

障害者とは、次に掲げるような心身に障害のある人です。

  1. 精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある人(特別障害者となります。)
  2. 精神保健指定医などにより知的障害者と判定された人
    (重度の知的障害者と判定された人は特別障害者となります。)
  3. 精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている人
    (障害等級が1級と記載されている人は特別障害者となります。)
  4. 身体障害者手帳に身体障害者として記載されている人
    (障害の程度が1級又は2級と記載されている人は特別障害者となります。)
  5. 戦傷病者手帳の交付を受けている人
    (障害の程度が恩給法に定める特別項症から第3項症までと記載されている人は特別障害者となります。)
  6. 原子爆弾被爆者で厚生労働大臣の認定を受けている人(特別障害者となります。)
  7. いつも病床についていて、複雑な介護を受けなければならない人(特別障害者となります。)
  8. 精神又は身体に障害のある65歳以上の人で、その障害の程度が1、2又は4に掲げる人に準ずるものとして市町村長や福祉事務所長の認定を受けている人
    (1、2又は4に掲げる人のうち特別障害者となる人に準ずるものとして市町村長等の認定を受けている人は特別障害者となります。)

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