申告前にもう1回確認して!贈与税の特例税率と添付書類

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

贈与税の改正で平成27年以降の贈与のうち、直系尊属からの贈与については税率(以下「特例税率」という)が異なることをご存知でしょうか。

もし、税率が変わったことを知らずに贈与税の申告をすると税金を払いすぎてしまうかもしれません。

また、改正された特例税率を使う場合は、贈与財産の金額によっては添付書類が必要になります。

そこで今回は、改正された贈与税の税率と申告方法を紹介します。

相続税対策で、毎年贈与税の申告をしている人は、贈与税の申告書に提出する前に、この記事を読んでもう一度申告書をチェックしましょう。

※この記事は、平成28年1月時点の法令にもとづいています。その後の改正に対応していない可能性もあります。予めご了承下さい。

特例税率の適用対象

特例税率が使えるのは、「暦年課税贈与」のみ

贈与の形式には、「暦年課税贈与」と「精算課税贈与」があります。

今回紹介する特例税率が使えるのは、暦年課税贈与の方です。注意しましょう。

特例税率が使えるのは、「直系尊属」からの贈与のみ

特例税率が使えるのは、平成27年以降に、直系尊属からの贈与を受けた場合のみです。

直系尊属とは、父母や祖父母など自分の直接の系統の上の世代になります。

叔父叔母や兄弟からの贈与については、改正前の税率(特例税率と区別するために「一般税率」とよびます。以下同じ。)で贈与税を計算します。

特例税率が使えるのは、「20歳以上の直系卑属」のみ

特例税率が使えるのは、20歳以上の受贈者のみになります。

つまり、20歳以上の子や孫・ひ孫など直系卑属が対象となります。

特例税率でも一般税率でも基礎控除は110万円

改正で暦年課税贈与の税率が2つになってしまいましたが、基礎控除額はこれまでと同じく110万円です。

つまり、贈与者ごとに贈与税の計算が異なることになります。注意しましょう。

特例税率と一般税率の税率速算表

[贈与税の速算表]

贈与税の税率

引用┃国税庁ホームページ

特例税率で申告する場合の添付書類

特例税率を使う場合で、次のいずれかに該当する場合は、戸籍謄本または戸籍抄本その他の書類を贈与税の申告書に添付して提出します。

  • 「特例税率の適用を受ける財産」のみの贈与を受けた場合で、その財産の価額から基礎控除額(110万円)を差し引いた後の金額(課税価格)が300万円を超えるとき
  • 「特例税率の適用を受ける財産」と「一般税率の適用を受ける財産」の両方の贈与を受けた場合で、その両方の財産の価額の合計額から基礎控除額(110万円)を差し引いた後の金額(課税価格)※が300万円を超えるとき

※ 「一般税率の適用を受ける財産」について配偶者控除の適用を受ける場合には、基礎控除額(110万円)と配偶者控除額を差し引いた金額(課税価格)となります。

特例贈与財産と一般贈与財産の両方を取得した場合の贈与税の計算

特例税率を使う財産(以下「特例贈与財産」という)と一般税率を使う財産(以下「一般贈与財産」という)の両方の財産を取得した場合は、一旦合計した財産で贈与税を計算し、それを按分することで計算します。

分かりにくいため、具体例だと次のとおりです。う

[具体例]

祖父から現金600万円、兄から現金200万円の贈与を受けた場合

  1. 一旦、すべての贈与財産を合計する
    600万円+200万円=800万円・・・①
  2. ①から基礎控除額を控除する
    800万円-110万円=690万円・・・②
  3. ②を「特例税率」と「一般税率」それぞれで計算する
    一般税率 690万円✕40%-125万円=151万円・・・③-1
    特例税率 690万円✕30%-90万円=117万円・・・③-2
  4. ③を贈与財産の金額で按分する
    一般贈与財産 151万円✕200万円/800万円=377,500円・・・④-1
    特例贈与財産 117万円✕600万円/800万円=877,500円・・・④-2
  5. ④を合計する
    377,500円+877,500円=1,255,000円(納税額)

贈与税の申告書を作成するための便利ツール

贈与税の申告が必要な場合は、最も有効な方法は税理士に相談することです。

ただし、次のように自分で申告書を作成することもできます。

手書きで贈与税の申告書を作成する場合

税務署に行くと、贈与税の申告書の用紙と、記載方法が書いてある手引がもらえます。

その手引に従うと、贈与税の申告書を作成することができます。

なお、納税が必要な場合は、納付書も貰う必要があります。

国税庁ホームページから作成する場合

パソコンが使える場合は、贈与税の申告書を国税庁のホームページから作成できます。

なお、納付書は作成できないため、金融機関で納税する場合は、税務署に納付書を取りに行く必要があります。

[参考ページ]贈与税の申告書作成コーナー

贈与税の申告書作成コーナー

引用┃国税庁ホームページ

納税は電子納税または手書きの納付書

贈与税の納税がある場合は、電子納税か納付書を作成して金融機関で払う必要があります。

贈与税の納付書は、近くの税務署で全国どこの管轄の納付書も貰うことができますが、氏名・住所・連絡先・納税額などは自分で記載しなければなりません。

ただし、次の点に注意しましょう。

  • 税務署の管轄は、贈与税の申告書の管轄と同じ
  • 納税額を間違えないように書く

その他の記載方法は、納付書の裏面に書いてあります。

まとめ:申告前にもう一度確認を使用

改正された特例税率について紹介しました。

相続税対策として、生前贈与をしている人は多くいます。

例年と同じだと思って、一年前の申告書と同じ金額を記載すると税金を払いすぎてしまうかもしれません。

そうならないためにも、申告書を提出する前に、もう一度「税率」と「添付書類」を確認しましょう。

 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

相続対策の基本をまとめた「おすすめ相続対策ebook」を無料進呈

相続税に対して不安を持っていませんか?

2016年から基礎控除が下がり、改正前から5割ほど申告する人が増えると予想されています。

しかし具体的な対策をしている人は多くありません。その理由は・・・・

  • ◆ 10年あるいはそれ以上先のことで、考える余裕が無い

  • ◆ 不安はあるけれど、何をしたらいいのか分からない

  • ◆ 生前贈与して、税務署から贈与税の指摘を受けたら怖い


それでも、いざ相続が発生し、税務署から「相続税のお尋ね」が郵送されると、多くの方が驚きます。

そうならないためにも、相続税の基本は知っておくべきです。

また、相続税は、亡くなるまでの期間が長いほど大きく税金を減らせるのが特徴です。

少しでも相続に興味のある方は、まず「相続税の基本」「最新の相続対策」を25ページでまとめた『相続対策ebook』を読んでみてください。

メールでお問合せ頂ければ、無料でPDFを進呈します。

是非、本書を読んで相続対策の第一ステップにしていただけたら幸いです。

無料│相続対策ebook

SNSでもご購読できます。

読んだらポチッとしてね